- 第119回 東京都委託柔道整復師講習会
- 第31回 多摩ブロック学術講習会
補助金・助成金
活用講座
整骨院の先生が知っておきたい「違い」と「今使える制度」
株式会社治療家SS代表 中村 隆敏
自己紹介
株式会社治療家SS
治療家が治療に専念できる環境をつくる
補助金・助成金サポート、機器レンタル、鍼灸保険サポートを通じて、整骨院・鍼灸院の院づくりを支えています。
柔道整復師会や東京都委託事業のエコー講習会などで、補助金・助成金のご案内を担当しています。
現場に寄り添う
院ごとの状況や課題を理解し、実際の運営に合った支援を行います。仕組みまでつくる
提案だけで終わらず、現場で続けて運用できる形に整えます。長く続く院へ
保険・自費・設備・収益のバランスを考え、安定経営を支えます。
PART 1 ・ 補助金と助成金の違い
どちらも返済不要。でも、出どころも目的も違います
経済産業省・自治体・財団など
補助金
事業計画が「採択」されると補助される
- 設備投資・販路開拓など「事業」が対象
- 審査あり。申請しても不採択がある
- 公募期間が決まっている(年に数回)
厚生労働省(都道府県労働局)
助成金
雇用に関する取り組みに助成される
- 賃上げ・正社員化など「人」が対象
- 要件を満たせば受給できる可能性が高い
- 従業員を雇用していることが前提
PART 1 ・ 補助金と助成金の違い
一覧で比べると
| 項目 | 補助金 | 助成金 |
|---|---|---|
| 主な管轄 | 経済産業省・自治体・財団など | 厚生労働省(労働局) |
| 目的 | 事業の成長・設備投資・販路開拓 | 雇用の安定・賃上げ・職場環境の改善 |
| 受給の条件 | 事業計画の審査で「採択」される | 定められた要件を満たす |
| 募集時期 | 公募期間のみ(締切あり) | 制度ごとに設定(予算上限で終了も) |
| 代表例 | 小規模事業者持続化補助金 | 業務改善助成金 |
共通点:どちらも返済不要。ただし、原則「後払い」です。
PART 1 ・ 補助金と助成金の違い
共通の注意点は「後払い」
- STEP 1申請計画書と見積を提出
- STEP 2交付決定ここまで発注は待つ
- STEP 3発注・支払いいったん全額を立て替え
- STEP 4実績報告領収書や写真を提出
- STEP 5入金確認後に振り込み
先に買うと対象外
交付決定の前に発注・契約・支払いをした分は、補助の対象になりません。
立替資金が必要
入金までは自己資金や融資でまかないます。資金繰りの計画を先に立てます。
書類は必ず保管
見積・契約・領収書・導入写真がそろわないと、受け取れません。
PART 2 ・ 今おすすめの制度
整骨院におすすめの2つの制度
業務改善助成金
厚生労働省(労働局)
受付終了
東京都は9月30日で今年度の受付が終了。次回の募集に向けて準備を。
小規模事業者持続化補助金
〈一般型・通常枠〉第20回 中小企業庁
11月5日 受付開始
申請締切は12月15日(火)17:00。特例を活用すると最大250万円。
助成金 ・ 厚生労働省(労働局)
業務改善助成金
事業場内で最も低い賃金を引き上げ、あわせて設備投資を行うと、その費用の一部が助成される制度です。
3/4
事業場内最低賃金が1,050円以上の場合
600万円
引上げ額と対象人数で変わります
東京都は9月30日で受付終了
申請期間は9月1日から「最低賃金改定日の前日」まで。東京都は10月1日に1,280円へ改定されました。
次回に向けて次回の募集に備え、賃上げ計画と機器の見積を早めに準備しましょう。
補助金 ・ 中小企業庁〈一般型・通常枠〉
小規模事業者持続化補助金 第20回
販路開拓や業務効率化に取り組む小規模事業者を支援。自費メニュー拡充のための機器導入にも使えます。
11月5日
申請受付開始
公募要領は公開済み(第8版)
12月4日
様式4の発行受付締切
商工会・商工会議所が発行。即日発行はできません
12月15日
申請締切(17:00)
電子申請のみ。GビズIDプライムが必要
3月頃
採択発表(予定)
交付決定を受けてから発注・導入
補助事業の実施期限は2028年3月31日。導入と支払いはこの日までに完了させます。
持続化補助金 ・ 対象要件
対象になる整骨院の条件
常時使用する従業員が
5人以下
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の基準です
人数に含めない人がいます
代表者本人・役員・同居の親族従業員など。数え方は公募要領で確認します。
個人事業主でも法人でも申請できます
商工会・商工会議所の会員でなくても応募できます(医療法人は対象外)。
商工会・商工会議所の支援を受けて申請
計画書を確認してもらい、事業支援計画書(様式4)の発行を受けます。
注意:対象は自費施術に関する取り組み
保険施術に使う機器や、保険施術の宣伝を兼ねるチラシは対象外です。
持続化補助金 ・ 補助額
補助額は最大250万円
50万円
基本の上限150万円
上乗せ50万円
上乗せ250万円
両方の特例を使った場合補助率は 2/3
対象経費の3分の2が補助されます。賃金引上げ特例に申請する赤字事業者は3/4です。
賃金引上げ特例のみなら200万円
通常枠50万円+上乗せ150万円。インボイス特例に該当しない院は、こちらが上限です。
インボイス特例の対象
免税事業者からインボイス発行事業者に転換した事業者などに限られます。
持続化補助金 ・ 賃金引上げ特例
賃金引上げ特例の要件が変わりました
従業員1人あたりの給与支給総額を
3.0%以上 増加
実施期限(2028年3月末)までの12か月と、前年同月の12か月を比較
未達だと補助金全体が対象外
上乗せ分だけでなく、通常枠の50万円も交付されません。
計算の対象は従業員全体
非常勤を含みます。代表者・役員・専従者は除いて計算します。
賃金台帳は12か月分を用意
従業員がいて、上昇率を算出できることが前提です。
持続化補助金 ・ 活用事例
事例:300万円の機器を導入した場合
※300万円は計算例で、掲載機器の販売価格ではありません。
300万円
税抜。全額が補助対象経費の場合200万円
300万円 × 補助率 2/3100万円
300万円 − 200万円(税抜)※インボイス特例にも該当する場合は上限250万円(約375万円の導入で満額)。賃金引上げ特例の赤字事業者は補助率3/4。消費税分は補助の対象外です。
PART 3 ・ 申請までの準備
申請前に押さえたい6つの注意点
交付決定前の発注・契約・支払いはNG
先に買うと対象外。交付決定を受けてから導入します。
補助金は後払い
機器代はいったん全額を支払い、実績報告のあとに入金されます。
50万円超(税込)は相見積が必要
2者以上から見積を取得。第20回から基準が引き下げられました。
単なる買い替えは対象外
新しい自費メニューなど、販路開拓につながる導入が対象です。
広報費・Webサイト費は各30万円まで
チラシやホームページだけの申請は不可。他の経費と組み合わせます。
審査あり。第19回の採択率は47.2%
売上・利益がどう増えるかを、数字で示す計画が必要です。
PART 3 ・ 申請までの準備
締切までに、やること
IDの取得と見積の依頼
- GビズIDプライムが未取得なら早めに申請
- 導入する機器を決め、2者以上に見積を依頼
計画書を作り、相談へ
- 経営計画と補助事業計画を作成
- 初稿を持って、地域の商工会・商工会議所へ
様式4の発行を依頼
- 事業支援計画書。即日発行はできません
- ここが実質の締切です
電子申請を完了
- 郵送での申請はできません
- 賃金引上げ特例は賃金台帳12か月分も提出
機器の選定から計画書づくりまで、早めの準備が採択への近道です。
ご相談窓口
補助金・助成金のご相談は治療家SSへ
機器の導入、補助金・助成金の活用、院経営のお悩みをお聞かせください。
本資料は2026年10月時点の公表情報にもとづいて作成しています。申請の際は、必ず最新の公募要領をご確認ください。
